約 349,539 件
https://w.atwiki.jp/kamikaze4u/pages/158.html
ひとりかくれんぼ プロローグ 前編 後編
https://w.atwiki.jp/kamikaze4u/pages/247.html
魔物詳細第六階層A・試練の階層 ※☆はレアモンスター、▼はエリアボスとなる。レアモンスター撃破で煌石+1、エリアボス撃破でエリア攻略となり、攻略したメンバーに報酬が入る。 ※●印のエリアは、◆のエリアを全て攻略しないと進むことができない。 ※攻略済みの場所は、エリアボスが出現しなくなり、報酬も得ることができなくなります。 ※攻略後の場所への再探索は、エリアボスの代わりに通常魔物が1体、ランダムでエンカウントします。 軍学校(攻略済み) 軍学校正門前~訓練所までの道。 BOSS1:祠堂エミリ・祠堂シャナ BOSS2:日向ヒュウガ 必須メンバー:向坂維胡琉・椿ヒメ(同行者) 攻略メンバー第一回:桐石登也・天瀬麻衣・向坂維胡琉・牧本シュウ(同行者)・椿ヒメ(同行者) 国際都市メロウ(攻略済み) セイレーネスと呼ばれる水路の露店が並ぶエリア。 BOSS:富竹 必須メンバー:天瀬麻衣・派手な男(同行者) 攻略メンバー第一回:烏月揚羽・天瀬麻衣・福良練・派手な男(同行者) バーゲスト草原(攻略済み) バーゲストに広がる草原地帯。 BOSS:来栖チサメ 必須メンバー:烏月揚羽 攻略メンバー第一回:烏月揚羽・白神凪・向坂維胡琉・牧本シュウ(NPC) 飛鳥西海岸(攻略済み) 飛鳥西、メロウ近郊にある海岸沿い。 BOSS:有栖川レイガ・金賀理緒 必須メンバー:東雲直 攻略メンバー第一回:六角屋灼・東雲直・日野守桜 オベロン近郊の草原(攻略済み) 王都オベロン近郊の草原。 BOSS:海江田・美澄 必須メンバー:烏月揚羽 攻略メンバー第一回:烏月揚羽・向坂維胡琉・志島武生・牧本シュウ(同行者) バーゲスト北方砦(攻略済み) 飛鳥最北にある、出雲監視のための砦。 BOSS:鳳ライハ・鳳シゲン 必須メンバー:天瀬麻衣 攻略メンバー第一回:桐石登也・天瀬麻衣・鬼ヶ原空・牧本シュウ(同行者) ◆オベロン地下下水道(攻略済み) 王都オベロンの地下に広がる整備された下水道。 BOSS1:牧本カナ BOSS2:ヤサカ 必須メンバー:天瀬麻衣・向坂維胡琉・牧本シュウ(同行者) 攻略メンバー第一回:天瀬麻衣・向坂維胡琉・鬼ヶ原空・牧本シュウ(同行者)・椿ヒメ(同行者) ◆ティターニア研究所(攻略済み) ティターニア都市中央部にある研究所の地下エリア。 BOSS1:響ルナリア・響アンナ BOSS2:頬月コウレイ 必須メンバー:烏月揚羽・向坂維胡琉 攻略メンバー第一回:烏月揚羽・白神凪・向坂維胡琉・祠堂統 ◆第七研究所(攻略済み) バーゲスト山岳地帯にある隠された研究所。 BOSS1:V・怪盗ロッゾ BOSS2:オメガ(シリト=ラウィール) 必須メンバー:烏月揚羽・天瀬麻衣 攻略メンバー第一回:烏月揚羽・桐石登也・天瀬麻衣 ◆王城天守閣(攻略済み) 王城最上階にある天守閣。 BOSS1:紫音宰相代理 BOSS2:シアン=ヴェルトゥーレ 必須メンバー:天瀬麻衣 攻略メンバー第一回:烏月揚羽・天瀬麻衣・向坂維胡琉・派手な男(同行者) ●王城軍詰所(攻略済み) 王城に隣接している軍の詰所。 BOSS:レオ・柳ソウリュウ 必須メンバー:東雲直 攻略メンバー第一回:東雲直・向坂維胡琉・志島武生・牧本シュウ(同行者) ★次元城(攻略済み) 異次元にある城。 BOSS:諏訪カイト 必須メンバー:天瀬麻衣・牧本シュウ(同行者) 攻略メンバー第一回:六角屋灼・天瀬麻衣・鬼ヶ原空・牧本シュウ(同行者)
https://w.atwiki.jp/kamikaze4u/pages/92.html
悪魔の噂、竜の出現、そして大和を取り巻く不穏な影。 佐治宗一郎は頭を悩ませていたのはそのことではない。 GW、佐治は一人、ギルド長室で叫んだ。 佐治「てめぇらいろんな事に首突っ込みすぎだ!!」 そう、ハンターの遠征等が多い昨今、普通の依頼が溜まりに溜まってしまったのだ。 佐治「仕方ねぇ・・・久しぶりにアレをやるか」 こうして、新たな依頼解決の日々が始まった。 概要 溜まっている依頼をこなそう! 1・たくさんの依頼の中から、一つ自分が受ける依頼を選択。 自分のステータスが足りない依頼を選んでも、実力を発揮できず失敗してしまう点に注意しよう。 2・依頼を受けたら、後日発表の結果発表を待つ。受けた依頼の難易度によって得られる依頼ポイントが違うぞ! 依頼ポイントをたくさん貯めて、各ギルドに一目置かれるようなハンターを目指そう! 3・結果発表後、次のフェーズへ移るので1を繰り返そう。 4・全てのフェーズが終了後、最終発表で総依頼ポイントが発表される。それに応じて後日報酬が授与される。 ※参加ハンターが受けて成功させた依頼は1フェーズ終了時に依頼達成として、次のフェーズ以降は選べなくなってしまうので注意! ※参加者が別の参加者と同じ依頼を成功すれば、その人数によってポイントが分割されます (例:50依頼ポイントの依頼をハンター3人で成功させた→一人あたり16依頼ポイントゲット!(元のポイントの3分の1) ※参加者が一人で依頼を成功すれば、なんとその依頼ポイントは大幅アップ!(ランクS依頼のみ、一人で成功時もアップはしません) ※参加者が二人で片方依頼が成功し、片方が失敗した時は、上記例だと片方が50の依頼ポイントゲットで、失敗した方がステータスアップとなります。 ※PC設定は5月のGWに被った依頼になるので、PCでの相談はできません(作戦BBSなどによる、PLでの相談は可能です) ☆★作戦BBS★☆ 日程 第一フェーズ:4月14日~22日 第二フェーズ:4月25日~5月5日 最終フェーズ:5月11日~21日 報酬 ・総合依頼ポイント ※報酬受け取りには、最低でも3フェーズ合計100以上の依頼ポイントを獲得しなければならない) 1位 限定特殊技【スピードワールド(発動時に5回行動可能。その間、自分を除く全員が時間停止状態になる/自分/消費OP17)】 PC専用特殊技 称号【残像ハンター】 奥義習得枠増加+1 得意魔術追加チケット 煌石(5) ハンターポイント+40 OP除く全ステータス+15(HPは50) 2~5位 PC専用特殊技 煌石(3) ハンターポイント+20 OP除く全ステータス+10(HPは30) 6位~10位 煌石(3) ハンターポイント+10 11位以降全員 煌石(1) ハンターポイント+5 ☆★PC専用特殊技はこちら★☆ ※特殊技は、習得枠がない場合、現在覚えている特殊技と入れ替えることが可能です。 ・期間依頼ポイント ※フェーズ毎に判定 1位 3000円(被った場合全員に3000円) それ以外 依頼ポイント30以上を獲得したPC全員に1500円 ・依頼失敗時 その依頼で必要だったステータスが+5(HPの場合のみ10アップ) 依頼内容 依頼ランクC …成功時20の依頼ポイント(一人で成功時60ポイント) 依頼ランクB …成功時30の依頼ポイント(一人で成功時90ポイント) 依頼ランクA …成功時40の依頼ポイント(一人で成功時120ポイント) ☆★依頼内容はこちら★☆ ☆★依頼決定後の提出はこちらから以下の項目を書いて提出してください★☆ 【送信GM宛メール提出例】 PC名: HPMPOP: ステータス: 請ける依頼: 何かあれば一言: ※同じ依頼を多数名が成功した場合、もらえる依頼ポイントのポイントは小数点以下切り捨てとなります。 ※一人で成功時のポイントは、『一人だけで』その依頼を受けた時のみ発生。例え失敗していても、別の人と受けた依頼が被ると今までの依頼ポイントになる。 総合結果 1位…276P…甚目寺禅次郎 2位…270P…深海将己・日野守桜 4位…255P…行成ハナ 5位…250P…板垣勝猛 6位…240P…桐石登也 7位…236P…福良練 8位…200P…柳茜 9位…180P…烏月揚羽・鬼ヶ原空 11位…150P…六角屋灼 12位…146P…東雲直 13位…145P…祠堂統 14位…141P…白神凪 15位…140P…夢崎麻也 16位…136P…幸村カヤ 17位…120P…志島武生・藤八沙耶 19位…101P…天瀬麻衣 20位…100P…日浦博喜 総合報酬ランク外…向坂維胡琉(60P)・月宮香蓮(60P)・浅海邑崎(20P) エピローグ ギルド会館。 そこに佐治と城ヶ崎が二人で飲んでいた。 佐治:いやぁ~やっと終わったな。 城ヶ崎:うふふ~お疲れ様でした佐治ギルド長! 佐治:これでしばらくは依頼も安定するだろ。傭兵だの貴族だの竜だの…他に困ってる奴は山ほどいるんだってのな。 城ヶ崎:おや~?ギルドからメールですね~。おお、エクスハティオ大聖堂の再調査!佐治ギルド長、私行ってまいります~ 佐治:てめぇもか城ヶ崎!!まあいい、飲みはまた今度な。今日は気分がいいぜ。 城ヶ崎を見送り、佐治は得意気な顔でビールを注文する。 佐治:…お?俺にもメールが…。何ィ!?最新依頼が15件だとォ!?間違ってんじゃねぇのかオイィ!? 佐治はビールをキャンセルし、会館から慌ただしく出て行った…。 【応援要請2】END
https://w.atwiki.jp/kamikaze4u/pages/97.html
天瀬麻衣ストーリー内容 第一話【漣島での決闘】 参加メンバー:天瀬麻衣(メイン)・向坂維胡琉(サブ)・板垣勝猛・鬼ヶ原空・白神凪・桐石登也・月宮香蓮・柳茜 3月31日から4月1日の深夜まで続いた漣島での調査から一夜明け、朝貴方達は宿で休憩をしていると、飛鳥軍所属の美澄少尉から声をかけられる。 なんでも、新人との模擬戦をやってみないか、との事だった。 貴方達はそれを引受、人気のない海岸沿いまで移動する。 相手は3人で、まず一ノ瀬と二ノ宮VS勝猛・空・凪・登也・香蓮。 攻撃の一ノ瀬と補助の二ノ宮といった感じで、うまいコンビネーションを繰り出してきたものの、やはり新人のためか経験の差か、それとも人数の差か。 貴方達は圧勝した。 続けて二戦目。最後の軍人の一人VS麻衣、維胡琉、茜での戦闘。 こちらも軍人にとってはハンデ戦だったが、麻衣、維胡琉は指名してでの戦闘だった。 茜のABBAで簡単に決着はついたが、麻衣と維胡琉への言動、そして双短刀の武器という共通点から、想像は容易かった。 名前こそ名乗りはしなかったものの、かつて麻衣や維胡琉とは敵同士でもあり、最後は歩み寄れた天使の福音のメンバー、牧本シュウだった。 彼はある事情により、飛鳥軍に協力し一時的に特務部隊所属となったようだ。 麻衣と維胡琉に再会の挨拶を済ませると、美澄は試合終了を宣言し、先に宿へと帰っていったのだった。 7年ぶりの再会に、こちらも見知っていた登也や凪ほど話しかけられはできなかった麻衣だったが、また再会できる事を想い宿へと戻っていった。 第二話【東海大決戦!】 参加メンバー:天瀬麻衣(メイン)・白神凪(メイン)・柳茜(メイン)・桐石登也・向坂維胡琉・志島武生・福良練・幸村カヤ 紅のギルド会館からリニアモーターを利用し、蒼へ。 そして蒼から飛鳥の軍船に乗り漣島へ。 万が一に備え、また避難の手伝いをするため、島へ残る者と海獣バルガ討伐隊は軍船に乗り、栄命島のあった海域からさらに東へ向かう。 作戦は貴方達が乗る船が囮となり、バルガを引き寄せつつ後退。 そして四隻の船の間へと後退しつつ、射程圏内に入ったバルガを残り四隻で集中砲火の予定だった。 しかしバルガは知能がかなり高く、遠くからレーザーのような光線を口から吐く。 少し作戦を変更し、貴方達の船は前進しバルガへと攻撃を仕掛けた。 だが攻撃して間もなく、伝令役の軍人、二ノ宮から待機している四隻の方にバルガが3体出現したという報告が入った。 このまま合流すれば、3体も同時に相手をしているのに、この四体目を相手にできるはずがない。 そう判断した、全体の指揮をとっていた海江田少尉は、貴方達の船に北西に向かうように伝える。 そこは、万が一バルガを打ち損じた時に、次の砲撃の用意が整うまでの準備をさせるために、小さな無人島へとおびき寄せるためのポイントだった。 貴方達は誘き寄せようと移動を始めると、新たなバルガが現れ、二体を誘いつつポイントへと向かったのだった。 無人島へ上陸した貴方達だったが、バルガは一定の距離を保ちビームしか撃ってこなくなった。 しかも、ピンポイントで軍船のみを狙っている。 軍船が壊されたら、大雨の中泳いで漣島へ戻るのはまず自殺行為。 なんとかこの場で仕留めるため、軍人である牧本を筆頭に凪、武生(の魔人形作成)で誘き寄せることに。 バルガは人間を狙っているようで、近寄ると踏みつぶそうと襲いかかってきたため、逃亡を図る2人と魔人形1体。 まだ使い慣れていないためか、途中で魔人形は踏み潰される。 そして牧本も最後の最後でバルガに踏み潰されたが、凪はなんとかバルガを無人島へ上陸させる事に成功した。 上陸したら、まずこちらのもの。 麻衣の結界や茜のABBAにより、バルガは時間を掛けずに撃破に成功した。 それと同時に飛鳥軍も3体のバルガ撃破に成功し、こうして貴方達は漣島へのバルガの上陸を防いだのだった。 牧本は大怪我をしたものの、踏み潰される前に結界を張りダメージを軽減したお陰か、命に別状は無かったようで一安心した麻衣だった。
https://w.atwiki.jp/kamikaze4u/pages/176.html
1 神殿最奥。 そこに、6人のハンターが訪れていた。 まず鬼ヶ原空が中を覗き、先陣を切る。 気配を確認し、特に怪しい気配を感じない事を悟ると、祠堂統も続いた。 更にその後方から向坂維胡琉、六角屋灼、最後尾を日野守桜、福良練で最奥へと向かった。 最奥の中心には、ランマー像が残っている。 やはり、壊れてなかった。 全員構えると、灼は火炎の玉、空は地獄の玉、統は貫糸のそれぞれLv1、維胡琉はサンダランでランマー像を狙う。 すると、像は粉々に破壊された。 しかし、それで終わりではなかった。 像から禍々しい瘴気が溢れ、8本の職種を持つ悪魔のような化物が出現する。 これが、ランマーの真の姿なのだろう。 まずランマーは、触手を鎌のように振るう。 咄嗟に蜘蛛糸で後方へと逃げた統と、ストレイキャットで狙われ辛くなっていた空以外の四人、灼と維胡琉と練と桜は触手に触れ、即倒効果で倒れてしまった。 貫糸Lv1からの裏死線、そしてヘルズサーバルとストレイキャットを組み合わせた地獄の玉でランマーの触手を2本消滅させる空と統。 しかし、まだまだ数は多く、触手に捕まり同じように空と統も戦闘不能になったのだった。 2 気が付けば、全員目を覚ましていた。 否、桜がアルディナを発動させたお陰で、彼女以外の5人は戦闘不能からの復帰ができたのだ。 しかし、どうしようも無い状況だった。 手前の神殿内部で、骨クジラや巨大魚と戦っているメンバーはまだここにやって来ない。 そう悟った維胡琉は、前へとでた。 辺りに雷を呼び寄せる白き雷、ホワイトゲヘナで触手の一本を消滅させる。 続けて、先程と同じように貫糸Lv1からの裏死線で再度触手を一本切る統。 これで残り触手が4本。 維胡琉と統が触手で再度倒されるが、すかさず灼が維胡琉にリバイバルハートLv1を発動。 だが残り2本の触手が、二人を貫く。 これで維胡琉、統、そして灼が再度戦闘不能になった。 準備は整った。 スペルオールLv1を練からかけてもらった空は、ストレイキャットとヘルズサーバルを組み合わせた地獄の玉Lv1で、範囲攻撃を行った。 触手が四本消滅し、残すは本体だけになる。 が、そこで空と練は動けなくなった。 ランマーの目が光ったと思ったら、二人は気絶してしまったのだ。 最後に二人が見たのは、ブサイクだが禍々しい顔立ちの鋭い牙を持ったランマーの顔が、彼女達を捕食する所だった。 シークレット:宿酒場民羽と港へ立ち寄りつつ、神殿最奥でランマーを撃破(失敗) 桜・灼…回復(5) 戻る
https://w.atwiki.jp/kamikaze4u/pages/268.html
エピローグ~one year later…12~ 茜、裏路地にあるとあるBAR。 そこには貸切の看板がかかっており、中には神崎信が一人でカクテルを飲んでいた。 「…」 「来たか」 入ってきた人物は深海将己。 神崎に呼ばれて来た彼は、神崎に軽い会釈をすると一つ離したカウンター席へ座る。 「どーも」 「指定時刻より僅かに遅れたぞ」 「いや、リニア乗ってこの時間だし普通に無理でしょ」 「冗談だ」 そうですかと鼻で笑って返していると、すぐにバーテンダーが注文を聞いてきたため、適当に注文をする。 本当は桜木有布達と少し会話していたため、リニアに一本乗り遅れたのだが…それを説明するつもりはなく、また神崎も事情までは知らないだろうが、リニアに一本遅れた事は知っている。 大体人をからかう時の神崎信とは、そういう男だ。 「ああ、最初に。今回は私の奢りだから好きなだけ飲むといい」 「じゃあ遠慮なく」 と言っても高額なボトルを一本入れた所で、天下の宮廷魔術師の顔色は変わる筈もなく。 また嫌がらせも兼ねて沢山頼もうかとも思ったが、さすがに飲みきれないのに注文するのは店への迷惑にもなると考えるだけの常識は、社会人として持ち合わせているため、先程頼んだ注文につまみになりそうなものを注文しただけだった。 バーテンダーに注文を終えると、早速神崎が口を開く。 「単刀直入に聞く。深海、お前宮廷に入る気はあるか?」 「…は?」 「宮廷だ。二度も言わせるな」 「本気で言ってます?神崎ティーチャー」 神崎は答えない。 そして、この可能性も将己は予想はしていた。 こんなこと以外で、わざわざ電話をかけてくるならばよっぽどの事態だろうし、依頼ならばギルドに将己指定で出せばいいだけだ。 更に言えば、ハンター業に精を出しているわけでもないため、それ以外の用事ならばわざわざ将己を呼びつける時間よりも、ギルドで暇を持て余している高クラスハンターの方が効率はいい。 突然の言葉に困惑はしたものの、改めて冷静に考えているうちに、神崎は話を続ける。 「宮廷といっても、私の下で数年は働いてもらう。そして、いずれは宮廷魔術師になってもらいたい。返事はそんなにすぐでなくとも構わん」 「…」 「ああ、ちなみに断ってから後で『やっぱりやりたいです』と言っても、もう受け付けないからな」 「まあ、いいですよ。いつから行けば?」 予想以上に早い返答に、これにはさすがの神崎も驚きの表情を見せた。 咳払いをし、神崎は努めて冷静に振る舞う。 「手続きがまだ済んでいないから、来月からだ。もっとも、私には部下が一人もいないからすぐ受理されるとは思うが…」 「何か筆記試験とかあるんすか?実技とかも、宮廷ならなんかありそうなイメージ」 「いや」 そう言って、言葉を切り暫く考えるような素振りを見せる神崎。 直ぐに携帯電話を取り出し、電話をかけ始める。 繋がったと思うと、筆記や実技の試験が宮廷員として採用事項にあるのかを、電話の向こうの相手に問う彼に珍しさすら覚える。 隙が全く無いわけでは無いが、こういう部分で手回しが悪い神崎信を見るのは珍しい。 「そうか、では筆記は免除でお願いします。確か貴方の担当ですよね?人事は」 前言撤回。 改めて確認しつつ、『免除で』というワードを言いたかっただけなのだ、神崎は。 敬語という事は、年上の相手だろうかと思いながら聞いていると、通話を終えた神崎が説明を始めた。 「まず、筆記は免除。実技はあるが、まあ異次元から帰還して弱体化した今の深海でも、問題ないだろう。魔術の操作が主な実技だからな」 「また面倒くさい内容っすね」 「フ、試験は12あり、そのうちの私の所属する部署の試験は結構面倒臭い事で有名だからな」 それぞれの宮廷魔術師の機関に応じて試験内容も変わるという事だろう。 「ちなみに、試験監督は別にいるから、私は実技試験に立ち会わない」 「そういえば面接とかないんですね」 立ち合いが面倒くさい、と即答され、思わず笑った将己。 まあお前がヘマをしなければ、採用は間違いないと続けて言われて、疑問に思ったことを神崎にぶつける事にした。 「じゃあ、ちょっと幾つか聞いても?」 「ああ、私に答えられる事ならばな」 「まず一つ目。12人の宮廷魔術師、全員教えてもらう事は?」 言うと思ったぞ、と言わんばかりに鼻で笑うと、「答えられる範囲だけでだが」と神崎は前置きし。 「まず不名誉な派閥名を使われている神崎派から。私や黒塚宮の事は割愛する。 それ以外で残り二名。炎治陽機(えんじはるき)。主に彼の機関は、人事を担当している。 先程の携帯電話にかけたのがそうだ。宮廷魔術師の一人だ。 …というのは表向きで、裏は宮廷のスパイ等を暗殺する部隊でもある。精々目を付けられないようにしろ。彼の火属性魔術は、大和でトップクラスと言われているからな」 「採用も排除もその人次第ってワケか」 笑えない冗談だな、と鼻で笑い、神崎は煙草を吸い一息つく。 「もう一人は神楽屋織姫(かぐらやおりひめ)。裏の顔は無く、表も裏も宮廷での研究機関を担当している。人を喰ったような態度だが、一々態度に苛々したり嫌悪感を出していたらそれこそ彼女の思う壺だろうな。 黒塚と同じような天才タイプ…というと黒塚に悪いか。クセだらけではあるが、それなりに下手に出ていれば、色々と便利なアイテムを作成してくれるオバさんと思っておけばいい」 「オバさん…」 黒塚宮が最年少での宮廷魔術師と、一時期持てはやされた事があったから、やはりそれなりの歳なんだろう。 年増の相手もしなきゃならないのか、と一瞬考えが過ぎった。 「ちなみに、アイテムを作ってほしかったらギブアンドテイクがモットーな彼女だ。 彼女の部署の書類整理だったり、人体実験だったり、彼女の気分次第で変わるからあまり利用はしない方がいいな」 「ろくでもねーな」 人権とか関係ない世界か、と人体実験のくだりで乾いた笑いをする。 これで神崎派の説明は終わり。 続けて中立ではあるが、国木田明夫の説明を受けたが、元ハンターで目に関する術を得意とする変わった宮廷魔術師という事くらいが収穫か。 神崎派でもなければ、行成ハナの祖父という事をどこかで聞いた事はあったが、メディアなどに露出するタイプではないため、余り情報は出てこない。 メディアへの露出が多い神崎、黒塚は元より、御三家である東十常、姫神、土御門もメディアにこそ出ないが、彼らのお膝元である粥満、紅、葵の邸宅周辺の者なら知らない者はまずいない。 神崎派の炎治、神楽屋は同じ派閥という事で神崎も知っているのだろうが、国木田は別。 行成ハナを通じた所で、国木田自身、ハナに宮廷魔術師の内容をペラペラしゃべるような者ではない。 「後は中立と言えば、八神と呼ばれる帝付きの宮廷魔術師か」 「八神?そんな名前、学園の過去の資料で見たような…」 「ああ、それとは別だ。何十年も仕えていて、表の宮廷魔術師筆頭が東十常なら、裏はその八神といったくらいに表にはまず出てこない。私ですら数度しか見たことがないくらいだ」 「へえ」 相槌を打ちながら、学園に過去に在籍していた人物とは違う事を改めて認識した。 話はまだ続き、続けて宮廷魔術師筆頭であり、御三家筆頭でもある東十常一(はじめ)、の説明が。 続けて姫神百合、土御門正宗の説明がされたが、ここら辺は改編前の情報を知る者に聞けば、改めて今特筆すべき事項は無かった。 「東十常は義理の息子である剣(つるぎ)が、改編後の世界でも『死なない』という点以外は役割は同じだったため、殺しきれなかった土御門正宗に捕まったせいで牢獄の中だ。 東十常の孫息子も、祖父のようなカリスマは持ち合わせていないから没落するのも時間の問題だろう」 「メガネ十常っすか」 将己は過去に少しだけ、孫息子に関わったことがある。 だがそれを改めて、今ここで言うつもりはなく。 「問題は姫神と土御門。父である土御門正宗は大和最強ともいわれているが、脳筋で政治に関しては大した頭は回らん。その息子である伍代の狡猾さはお前も何となくは知っていると思う。 そして姫神。ここはノーマークだったが、あの悪魔が人間になり、姫神桜と名乗り姫神家の長子になったという事だけは厄介だな」 「フェルゼって悪魔でしたっけ。そういえば悪魔ってどうなったんすか?」 「悪魔ラウムは、悪魔という概念が無くなった今、神と同等の存在として祀られている。以前のように姿は見せる事はないが、この大和のどこかで我々を見ているかもしれんな。 悪魔ロノウィは元々存在しない悪魔として、改編後は処理されている。 悪魔ウバルは粥満の小さな教会で、神父としてひっそりと暮らしており、こちらからどうこうしない限り、我々と接点を持つことはまず無いだろう」 ラウムの説明が終わった段階で、メモを取り出して書いていく将己。 最初のフェルゼから、これで四人。 「後一人は?なんですっけ、あの鎧だけの」 「悪魔ベレトか。あいつは悪魔のままだ」 「…悪魔という概念自体無くなったって、さっき言ってませんでしたっけ?」 「そう、悪魔という概念は無くなったのにベレトは悪魔のまま。矛盾が生まれている」 「は??」 混乱している将己に、神崎は「これはラウムに改編前最後に聞いた事だが」と前置きをして。 「この世には3つの大きな悪魔が存在しており、今回悪魔という概念が消え去ったのはこの大陸を管理していたアドラメレクという悪魔の管轄だけの話らしい。つまり、アドラメレクの管轄外の残り二つのエリアで悪魔は活動を続けている。此処までは分かるな?」 「何となくは。でも答えになってねーんじゃ?」 「お前も要請を受けたかは知らんが、現在フェルゼや土御門伍代が中心となり、大和に潜む悪魔の残党の処理を行っている。それにより、大和で男爵以上の…高レベルの悪魔は数えるくらいしかいなくなってきた。悪魔には爵位があり、アドラメレクは公爵、ラウム達五大悪魔は伯爵だ。男爵以上の爵位を持つ悪魔は、この世の歴史になんらかの影響を与えた事がある悪魔と言ってもいいだろう。 だが、悪魔という概念が消えた今、その高位の悪魔は何らかの存在として置き換えられている。少なくとも、アドラメレクの管轄だった悪魔については。 ラウムは神と同等の存在に。正確には、ロノウィは大昔に討伐されたという『てい』らしい」 「じゃあ、ベレトは?」 「あの悪魔がそれこそ問題なのだ。悪魔から置き換わった者は、少なからず何らかの影響が出始めている。ロノウィは『現代に存在しない』、ラウムは『神へと昇華し存在自体が我々に触れる事ができなくなった』と。しかし、あの悪魔ベレトはどうか」 目を閉じ、一息つくようにカクテルを神崎は飲み干した。 話が回りくどく長いな、と将己は思ったが、どうやらラストスパートに入ったようなので口にはせずに黙って聞いて。 「ベレトは空間転移を駆使し、悪者退治ごっこをしているらしい。つまり、改編前と変わらず悪魔のままなのだ。 話を最初に戻す。悪魔という概念が消滅したこの地で、悪魔が存在しているという矛盾。 やがてくる『揺り戻し』で突如消えてしまわないよう、『最後の刻』をフェルゼや土御門伍代は与えているにすぎない。 即ち、悪魔ベレトという存在は――」 「やがて、消えてしまう。ってことですよね?」 奥の方から、そう呟くように現れたのは幸村カヤだった。 一瞬、将己も神崎も驚きはしたが、なぜお前がいると言わんばかりの目つきで彼女を見る。 彼女はその視線の意味に気付き、抗議するように聞いてもいない事を喋り始めた。 「ギルド長の依頼で、ここの皿洗いのバイトだったんですよっ…!!やけにまともな依頼だと思ったのに…」 「同情するが、盗み聞きはダメだろ」 「私だってしたくて盗み聞きしてたわけじゃ…!」 「それよりも、よく知っているな。あの双子の悪魔の片割れか?」 話を戻す神崎に、「はい」とカヤは頷いて見せて同意する。 双子の悪魔。二人共、悪魔であることを望んで今を生きるファニー・マッドマンとクレイ・マッドマンの弟のクレイの方の事をここでは指す。 「確かクレイさんは侯爵クラスの力はあるって聞いてますが、力を無理に使わなければ人間よりも長寿で100年くらいは生きるって話で」 「それより格が落ちて、バンバン空間転移をしてる悪魔は」 「その半分以下…いや10年持てばいいところかもしれんな」 それをベレトが知っていても知らなくても、ここの3人にどうする事もできないし、特に神崎にはどうするつもりもなかった。 席を立ち、二人分の会計を済ませるため、カヤに会計を頼み、彼女は奥へと再度引っ込んだ。 「向坂に知らせてやったらどうだ?同じ所属ギルドだろう?」 「…そこまでしてやる義理も無ければ、教えた所で絶望なだけでしょ」 「悪魔の寿命、と言った所か。まあ、私にも関係がない話だ」 「俺にも関係ないですけどね」 お互いにドライな態度に笑いながら、席を立つ。 此処ではこれ以上の話は、よろしくないと判断したからだ。 そんなことを思いながら、二人は共にBARから出て行った。 「…でもまさか、深海さんが宮廷入りするなんて…」 「ああ、幸村。この事は他言無用だ。言ったらお前のギルド長もろとも、蒼の海に沈むと思え」 「ひぃやあ!い、いたんですか!?わ、わかりました!言いません!ぜーったい言いませんから!!!」 出て行ったと思った後に呟いた言葉が、まさか警告に来た神崎に聞かれてるとは思わず、飛び出しそうな心臓を抑えて深呼吸するカヤ。 BARの入口を開けて、今度こそ神崎と、ついでに将己も帰ったことを確認し、彼女はマスターに業務の終了を報告するのだった――。 ◆深海将己 異次元帰還後も変わらず、葵ギルド所属の兼業ハンターで、旧い馴染みと起こした会社の経営を行っている。 非常勤役員という立場で、且つ従業員も雇った事で、ある程度自由が利く身に。 週一で休みをもらう事を条件に、神崎の宮廷への誘いも受諾した。 神崎の部下として、政治だけでなく国の暗部や派閥抗争にも触れる事になる。 ◆神崎信 異次元帰還後、宮廷魔術師として未だ宮廷に所属する。 将己には言っていないが、彼を勧誘する前に一人の宮廷魔術師を失脚させた。 愛国心が強い一方で、大事のために小事を犠牲にするような冷酷な判断も行える男。 彼の身辺警護として、包帯に身を包んだ黒服の男を一人雇っている。 ◆悪魔ベレト 異次元帰還後、悪魔として自分自身の意志でこの世に干渉することを選んだ。 悪魔の力で、犯罪者を懲らしめては逃亡を行っている。 時にやり過ぎる事もあるため、ギルドでは要注意人物(?)として手配されている。
https://w.atwiki.jp/kamikaze4u/pages/262.html
エピローグ~one year later…6~ 桜が咲き、4月の中頃を告げ始める時期。 ハンターギルド蒼本部では、九重匠が欠伸をしながら、受付で釣り番組を見ていた。 同様に、蒼特区ギルドに所属していた小此木剛毅も、ソファーにふんぞるように座り番組を見ている。 それは蒼の川釣り特集で、ちょうどこの辺りのポイントの釣り場が映っている。 「いやぁ…久しぶりに釣りにでも行きたいねぇ」 「ふぁぁ…こう依頼が少ないと、暇なのはわかるけどな」 「どうだい?これから釣りでもしに行くかい?」 「ま、いいぜ。暇だし付き合ってやるよ」 「アホかーーー!!」 小此木と匠のやり取りに割り込んだのは、尸ヨミだった。 突如ギルド入口から聞こえた大声に、二人は一瞬驚くも挨拶をする。 「なんだ、君か」 「1年ぶりか芸人。なんの用だ?」 「そーですー、ワイですー。ってかワイここ所属やからいるのは当たり前ですー!」 ってちゃうわ!と裏拳で一人ノリツッコミをしつつ、ヨミは匠に指を差しがみがみと叫ぶ。 「アホちゃいますか!?ギルド長が釣りとか、その間ギルドどうすんねん!今日受付の子休みやろ!」 「そうなんだよねぇ…ああ、丁度いい、君が代わりにやらないかい?」 「やらんわアホ!!これから葵行って、オーディションあるんです~!」 「また行くのか?こりねぇ奴だな」 小此木はヨミのカバンからはみ出ているチラシに気が付く。 そこには今日の日付で、葵のテレビ局で『新人発掘!未来の芸能人オーディション』という内容が書いてあった。 ギルドで食い扶持を稼ぎつつ、オーディションをもう10回は受けているヨミに呆れるような視線を向ける小此木。 「そや。11回目のプロコースって番組も昔やってたやろ」 「そんなのあったかな…?って、これ二人一組の参加になってるよ?君、いつもソロでオーディション受けてなかった?」 「ふっふっふ、よくぞ聞いてくれました」 もったいぶるように「知りたい?知りたいか?」と尋ねるヨミ。 明らかに話したがっている相手に、匠は目を細め「知りたいねぇ」と適当に付き合ってやる事にした。 一方小此木は、興味を完全に失い、寝てしまったようだ。 「カモン!ヒロキ!」 と盛大な前フリをしたはいいが、その後ギルドに普通に入ってきた日浦博喜に匠は可笑しそうに笑ってしまった。 「あ、話終わった?」 「打ち合わせとちゃうやん!何やっとんねん!『どもども~ヒロキです~ヒロキという単語を使ってボケを一つ』って入る打ち合わせしとったやん!」 「お、この依頼ええな。ギルド長、この依頼請けたいんですけど」 「ああ、それね。ごめん、小此木くんが達成しちゃったよ、もう。依頼人がもうすぐ来るから、それで解決さ。」 「ワイの話を聞けーーーー!!!」 「あんまりカッカするなや、ヨミ。依頼を受けて金を稼がんと、整体院での修行もできんやろ?」 「うぐ…ま、ヒロキの言う通りやな。正鯛院デビューを目指すには、金が必要やもんな…」 「ん?」 違和感に気付いたのは匠だった。 むしろ小此木は沈黙を貫いているので、彼しかいないのだが。 「久しぶりに見たけど、日浦くん今は何をしているんだい?」 「俺ですか?俺は小原井大学って通信大学でアスレチックトレーナー勉強中なんですよ~。だから、あんまりハンターの仕事をしていないってわけやな」 「へぇ、小原井か。あそこはスポーツ関係で有名になった人も数多く出してるし、トレーナーとしてもそういった選手のサポートをしている者も多いはずだ。いい場所を選んだね」 「お笑い大学とか、二流が行く所やけどな!ワイに言わせれば!!まあそのやる気だけは認めてやらんこともないわ!」 「…」 既に匠は気づいた様子だったが、面白そうだから黙っておくことにしたようだ。 そして、小此木も微妙に食い違っている話に顔を上げ、視線を一度だけ向けたが…まあいいか。と言わんばかりに再度寝に入ってしまった。 「それじゃ、頑張ってね。もうそろそろ葵に行くリニアに乗らないといけないんだろう?」 「おっとそうやった!ほなな!ギルド長サボんなよ!いくでヒロキ!」 「OKヨミ!」 慌ただしく、二人が出て行った後に小此木が再度顔を匠の方へと向けた。 「お前も人が悪いよな。教えてやればいいじゃねぇか。あの阿呆に」 「こういう事は人が指摘するより、自分で気づかないと。それにもし、勘違いしたままでオーディションに受かったら、それはそれで面白いと思うよ僕は」 「ま、俺にはどうでもいいけどな」 もう一度、嵐のように去って行った博喜とヨミの方を見ると、欠伸をもう一つして小此木は眠り始める。 匠も、その後は真面目に受付の仕事をやっていくのだった――。 ◆日浦博樹 異次元帰還後、蒼ギルド所属としてハンター活動の傍ら、通信制の大学でアスレチックトレーナーを勉強中。 紅の整体院で修行と称したバイトをしている所を、ちょうど東雲直に発見され、ひょんなことからヨミにその話が伝わりコンビを組むことになる。 整体院に詳しく、また通信大学の小原井にも精通している事を知り、コンビを組んでヨミからその情報を引き出している。 ◆尸ヨミ 異次元帰還後、蒼ギルド所属のままハンター活動を行う。 一方で芸人になる事を諦めておらず、たくさんのオーディションを受けているが落選。 そんな中、友人である東雲直との雑談中に、博喜が正鯛院というお笑い番組を目指している事を知り、スカウト。 今はお笑い大学の通信制を受けている博喜の本気に応えるべく、なぜか整体の知識も揃えさせられつつ立派なコンビを組むべく勉強中。 このすれ違いは、そう長くは続かないだろう。 ☆ 「…おや?珍しいね。君が来るなんて…」 「お久しぶりです、九重ギルド長」 相も変わらず、受付に長期休みを与えてしまったため受付に立つ匠の前に現れたのは、珍しいハンターだった。 甚目寺禅次郎。 匠も、彼の顔を見るのは1ヶ月ぶりだった。 博喜は久しぶりではあっても、通信学校へと入ったという情報はギルドでも把握していたため問題なかったのだが、禅次郎はハンターとしての活動も月に1回あるかどうか。 少し心配混じりに「最近どう?」と聞こうとした匠だったが、それを遮ったのは小此木だった。 「やっと来たか。とっとと行くぞ」 「あ、待ってください小此木さん。それじゃギルド長、また解決したら来ます」 「ん?…ん?」 呆気にとられながら見送る匠。小此木と共に、禅次郎は慌ただしくギルドから出て行ってしまった。 暫くそうしていると、ギルドの電話が鳴る。 依頼の電話かととると、紅ギルド神風学園支部からの電話だった。 『おう、九重。今日もどうせ暇だべ?風見が今日大和に帰国してるみたいだから、飯でも食いにいかねぇか?佐治会だ佐治会!』 「…ええ。いいですよ。どうせ暇になったので、蒼ギルドでやりません?」 『お、そうか?んじゃ21時過ぎると思うから、泊まれるように布団用意しとけや!!』 自分の伝えたい事だけ伝えると、電話を切る佐治宗一郎。 一人取り残された匠は、煙草に火をつけると、寂しそうにテレビを見始めた――。 ◆九重匠 異次元帰還後、蒼ギルドでのんびりと変わらずギルド長を務めている。 時折り、サボりながら。 最近、すぐに解決するため依頼待ちの小此木と駄弁る事が暇つぶしになってきていた。 そのため(?)、結婚はもちろん浮いた話すら現在の所、無い。
https://w.atwiki.jp/kamikaze4u/pages/136.html
イベントコンテンツ イベント概要 報酬 移動可能施設一覧 都市伝説一覧 ※このイベントでは第八の怪異~第十二の怪異にメインで巻き込まれる・および首を突っ込むPC1名を先行で決めます(第八~第十二まで一人ずつの5名予定)。 そのPCは主役として話のメインとして進める事になりますが、報酬が他のPCよりも大幅にアップする反面、依頼失敗で大幅なステータスダウンを伴うので希望者のみ以下のテンプレートを入力し、GM宛メールまで送ってください。 以下は報酬の例です。 通常参加PC(以下のフォームで登録しないPC)…成功報酬:5000円 失敗報酬:無し メイン参加PC(以下のフォームで登録し、主役となったPC)…成功報酬:15000円・技能+25 失敗報酬:5000円・技能-50 前編プロローグ 1 ハジマリ。 異次元・ユグドラシルの大樹最下層。 そこには意識を失い苦しみ悶えている水鏡流星と、天城宗次郎。龍志狼に傭兵のカッツェがいた。 他の傭兵達は報酬を水鏡から貰うと国へと帰還したため、現在はこの4名しか彼の手札となるメンバーはいない。 そして、そのリーダーである水鏡流星の体も、大分限界が来ていたのだ。 龍「…やれやれ、このままだともってあと数ヶ月ってところですか」 天城「それまでに魔法使いを殺すか、ユグドラシルの霊水でベレトの契約を切らせるか。俺は後者を選ぼうと思う。後で水鏡に相当恨まれるだろうが、背に腹は変えられん」 龍「頑張ってください?私はそこまでの義理はありませんので」 カッツェ「僕もパース。魔者相手だとあんまり楽しくないんだよね」 やはりな、と言うように天城はため息を吐く。 ならば…と言葉を彼らに続けた。 天城「ならば、ここに来る者がいれば、彼らの妨害を頼む。殺さなくてもいい、足止めだけだ。我々が最上層へ向かうまでのな。何とかそれまでに最上層までたどり着いて見せよう」 カッツェ「随分とお優しいことで」 龍「ええ、いいですよ」 カッツェ「…?」 天城「助かる。『彼』については放置しておけ。今はどうにもならん」 カッツェ「はーい」 こうして、気絶している水鏡を連れてユグドラシルの大樹の中へと入っていく天城。 それを見送りつつ、カッツェは隣にいる龍へと尋ねた。 カッツェ「さっき、なんで簡単にOKしたのさ?いつもならそんなつまらないことしそうにないじゃん」 龍「ふふ、ちょっと手に負えない怪異を拾いましてね。それの実験を行おうかと」 カッツェ「げっ…僕に移さないでよ?」 龍「大丈夫、ハンターだけにしますよ。もっとも、手遅れになりそうなら、私も死にたくないので近場の人に移しますがね」 カッツェ「ぼ、僕も天城手伝ってこよーっと!」 焦るカッツェは、後ろを振り返らずに逃げるように大樹の中へと向かっていった。 龍は面白そうに見つつ、やがて… 龍「さて…何人『犠牲者』が出るか、楽しみですねぇ」 笑いながら、水鏡が作った空間を通り、元の世界へと一人帰るのだった。 2 第一の怪異・チャクシン。 神風学園大学部。 大学部の講義を終えた柳茜は、友人であり留学生の松原エレナと話をしていた。 エレナ「そーいや茜、これ知ってる?」 携帯のインターネットサイトを見せるエレナ。そこには裏サイトの掲示板のオカルトスレッドだった。 エレナ「なんかさー、最近多いらしいよ。知らない番号から着信が来て、それに出たら呪い殺されるって話。うちの学生でも、最近死んだ子がいてそれ関係なんじゃないかーって噂あるし。 え?番号?さあ。なんかほかの人には見えない番号だとか」 と、エレナに着信が来る。 どうやら友達のようで適当な相槌を打って彼女は切った。 エレナ「ごめーん、これから友達と買い物行くから。じゃーね茜」 薄く笑い、彼女は大学部の講義室から去っていった――。 3 第二の怪異・うねうね。 蒼の田舎。 そこには大学を休み、ハンターとして自分の所属である蒼へと城ヶ崎憲明が来ていた。 城ヶ崎「これはひどいですねぇ…」 目の前には、グチャグチャの死体がある。 ほかのハンターも気持ち悪そうに処理する者、余りにもグロな光景に吐いている者もいた。 城ヶ崎「おやぁ?これは…」 と、城ヶ崎は死体であったモノからメモ帳を取り出した。 そこには一言だけ「うねうね」と書かれていた――。 4 第三の怪異・ひとりかくれんぼ 茜ギルド。 いつも以上に慌ただしいギルド内。 ギルド長の新城抉も受付として表に出ていた。 新城「…はい、はい。わかりました。今現場にハンターを向かわせます」 受付嬢「ギルド長…」 新城「やれやれ、またですよまた。これで今月7件目」 しかも今日だけで3件目、と新城は肩をすくめる。 口コミやネットで爆発的に広まったこのホラーの噂。 『ひとりかくれんぼ』。 5 第四の怪異・ベルタワー 粥満の郊外にある時計塔。 そこは今はもう名も無き教会が管理していた時計塔で、無人の廃屋となっている。 『ゴーン、ゴーン、ゴーン』 誰も居ないはずの時計塔が黄昏時に鳴り響く。 それはいつしか、郊外に住む住人にとって、本日の行方不明者を知らせる合図になっていた。 6 第五の怪異・コガラシ。 蒼の郊外から車で3時間くらいかかる山中。 その人里離れた村内で事件は起きた。 女子供が次々と内蔵が破かれて死んでいたという凄惨な事件が――。 7 第六の怪異・裏川区。 紅、美森町(みもりちょう)の川区(せんく)という区画がある。 閑静な住宅街で、これといった特徴は無い区画だ。 「あはははははは」 「ははははは」 「うふふふふ」 そう、時折笑い声が聞こえる狂った区画、と人々から避けられている事以外は。 8 第七の怪異・牛夢。 珠洲森「はぁ、最近眠れないなぁ」 女ハンターである珠洲森蘭子は、リニアモーターの中でため息をついた。 最近大きな事件が多く、その処理に追われて睡眠時間が無いのだ。 と、彼女の前に一人のスーツの男が現れる。 男「眠れないなら、いいおまじないをしましょうか?」 珠洲森「えっ…?聞こえてました…?」 珠洲森は怪訝そうな目で男を見た。スーツの癖に、木魚を持ち歩いている。どこかの坊さんだろうか。 そういえば、後輩達のハンターが、そんな人物の噂をしていたような…。 男「はい、終わり。これでゆっくり眠れますよ」 珠洲森「あ…あなた…は…」 微睡む意識の中、気が付けばリニアモーターの中。 どうやら眠っていたらしい。 もう目的地についたのか、リニアの通路の真ん中に人だかりができている。 珠洲森「あ、おります!通してください!」 しかし、その人だかりの者達は誰もどこうとする素振りを見せないどころか、貴方に気が付いていないようにチラリとも見ようとしない。 珠洲森「あの…?」 そして、彼女は気づいた。 ミノタウロスのような化け物が、先頭に何体もいることを。 そして、その中心にこの場にそぐわないギロチンがあり、先頭の人物の体が頭から前と後ろに真っ二つに刎ねられ落ちた瞬間を。 珠洲森「あ、あ…!な、何を!皆さん!逃げてください!」 彼女の言葉は誰にも届かず、先頭が空いたため次の人がそのギロチンへと進む。 珠洲森の体も、意思とは反してギロチンへと一歩、歩いて行った。 珠洲森「い、いやあ!リーフクルツ!」 誰も反応せず、普通の魔物と違い恐怖を感じた彼女は、前にいる人を無視して魔術を発動しようとした。 しかし、彼女の魔術は発動しない。 珠洲森「な、なんで…?」 一人、また一人と体が真っ二つにされていく。 そして、後10人くらいで自分の番。 彼女の意思とは裏腹に、どんどん前へと進んでいく。 珠洲森「い、いやー!!!」 と、次の瞬間、彼女の目の前に驚いた顔の車掌がいた。 車掌「あ、あの…大丈夫ですか?すごくうなされていましたよ…?」 珠洲森「えっ、あ、はい。大丈夫です。すみません」 珠洲森はその後、奇異の目で見てくる他の客の視線を受けつつリニアを降り、自宅へ向かった。 珠洲森「あの男、今度あったら問い詰めてやる!」 変なおまじないをかけやがって、と思いながら彼女は家へと帰宅した。 その日はぐっすりと眠ることができた彼女だが、やつれた様子だったと彼女の同僚は言う。 それから2日後。 珠洲森蘭子は、自宅で頭から前と後ろに真っ二つになって死んでいる姿が同僚に発見された――。 後編プロローグ 9 第八の怪異・蟲毒 茜の緋杭寺。 有名な由緒正しい古来からの寺で、各地にその宗派の寺が幾つもある、大和では有名な寺だ。 そのため高額を出してでも除霊してもらおうと来る人が後を絶たない。 坊主「お、おい……なんだよこれ……」 そんな寺内の離れの物置で掃除をしていた坊主は、あるものを見つけてしまった。 10 第九の怪異・呪いの家 蒼の郊外、田園が広がる場所に、民家に囲まれて一つだけ、入り口もなにもない大きな一軒家がある。 窓は二階に1つしかなく、明らかに異様なその佇まい。 村の人々から、いつしか開かずの家で「パンドラ」と呼ばれていた。 11 第十の怪異・深き海の底から 葵から100キロ北上した経済水域。 そこに大和海軍と交流訓練を終えた飛鳥の船があった。 二ノ宮「はあ……疲れたな」 牧本「さすがに三日連続徹夜の訓練はね……」 美澄「ハハ、まあ飛鳥につくまではゆっくりしてていいさ。 他の奴も既に休んでるし、お前さんらも休んだらどうだ?」 二ノ宮「いえ、まだまだ平気ですから」 牧本「それに、操舵手も必要でしょう?」 美澄「まーな。もう少ししたら、他の奴とかわってーー」 その時、船が突然動かなくなった。 美澄「どうした!」 二ノ宮「レーダーには異常なし!シュウ、燃料は!?」 牧本「こっちも問題なし。美澄少尉、魔力の動力に切り替えますか?」 美澄「ああ、念のためそうしてくれ。魔力供給で、お前さんらには応援来るまで、また大変だろうが……」 「ギャアアアアア!」 と、その時誰かの悲鳴が船内に響いた。 3人は顔を見合わせる。 美澄は船内放送で呼び掛けた。 美澄「おい、一体どうした!誰か無線で状況報告しろ!」 軍人(無線)「わかりません!女が……うわあああ!」 美澄「おい!応答しろ!おい!」 牧本「……僕が様子を見てきます」 美澄「待て、単独行動は危険だ。俺もいく。二ノ宮、ここはロックして、合言葉を言わないやつは入れるなよ? それと、大和に救援信号を出しておいてくれ」 二ノ宮「了解」 美澄「よし、じゃあいくぞ牧本」 牧本「はい」 二人は、非常灯の明かりを頼りに、暗い船内の探索を始めた。 12 第十一の怪異・メリークリスマス 葵の都市部に、小さな美術館がある。 何百年も前、ルネサンス時代と美術界では言われた時代に、ジャン・ヌダルクやガッハ、マライソン、武野吉蔵らと並ぶ巨匠、佐倉倉治(さくらくらじ)。 大和が生んだ名匠は、様々な伝説を残したが、中でも「美代子」と言う、最後に佐倉が描いた自分の娘の肖像画は、まるで生きているようだと今でも美術の教科書にも載るほどだ。 その佐倉の美術展が、開かれていた。 13 第十二の怪異・夕闇症候群 鎮守「…はあっ、はあっ、はあっ…」 鎮守由衛は自分の部屋で目を覚ました。 彼の体は汗まみれで、怖い夢を見たのだと思わせる様子だ。 鎮守「…また、あの声か。毎日毎日、勘弁してほしいぜ」 ふーとため息をつき、彼はまた睡眠を取り始めた――。
https://w.atwiki.jp/kamikaze4u/pages/139.html
報酬 無事、怪異事件を解決に導くと報酬が出ます。 失敗・成功・解決の3つに報酬は分かれ、以下の違いがあります。 失敗 事件に失敗した状態です。 その事件のメインPCは怪我をしステータスが減少します。 また、NPCの場合死亡もありえるのでご注意ください。 成功 事件をなんとか乗り切った状態です。 その事件のメインPCは何とか怪異を回避しただけで、事件解決には至っていません。 NPCの場合も同様で、そのNPCは助かってはいますが、被害は継続しています。 解決 事件を完全に解決した状態です。 現段階では、これで被害も収まり、平穏の日々が訪れるでしょう。 メインPC(主役)の報酬 怪異の種類 依頼失敗 依頼成功 依頼解決 第一の怪異・チャクシン 5000円・MP-50 15000円・MP+25 25000円・煌石+5・MP+50 第二の怪異・うねうね 5000円・精神-50 15000円・精神+25 25000円・煌石+5・精神+50 第三の怪異・ひとりかくれんぼ 5000円・感覚-50 15000円・感覚+25 25000円・煌石+5・感覚+50 第四の怪異・ベルタワー 5000円・HP-200 15000円・HP+100 25000円・煌石+5・HP+200 第五の怪異・コガラシ 5000円・知識-50 15000円・知識+25 25000円・煌石+5・知識+50 第六の怪異・裏川区 5000円・HP-200 15000円・HP+100 25000円・煌石+5・HP+200 第七の怪異・牛夢 5000円・技能知識感覚精神-25 15000円・技能知識感覚精神+15 25000円・煌石+5・技能知識感覚精神+25 第八の怪異・蟲毒 5000円・HP-200 15000円・HP+100 25000円・煌石+5・HP+200 第九の怪異・呪いの家 5000円・精神-50 15000円・精神+25 25000円・煌石+5・精神+50 第十の怪異・深き海の底から 5000円・技能-50 15000円・技能+25 25000円・煌石+5・技能50 第十一の怪異・メリークリスマス 5000円・知識-50 15000円・知識+25 25000円・煌石+5・知識+50 第十二の怪異・夕闇症候群 5000円・OP-10 15000円・OP+5 25000円・煌石+5・OP+10 それ以外のPCの報酬 怪異の種類 依頼失敗 依頼成功 依頼解決 第一の怪異・チャクシン なし 5000円 10000円・煌石+1 第二の怪異・うねうね なし 5000円 10000円・煌石+1 第三の怪異・ひとりかくれんぼ なし 5000円 10000円・煌石+1 第四の怪異・ベルタワー なし 5000円 10000円・煌石+1 第五の怪異・コガラシ なし 5000円 10000円・煌石+1 第六の怪異・裏川区 なし 5000円 10000円・煌石+1 第七の怪異・牛夢 なし 5000円 10000円・煌石+1 第八の怪異・蟲毒 なし 5000円 10000円・煌石+1 第九の怪異・呪いの家 なし 5000円 10000円・煌石+1 第十の怪異・深き海の底から なし 5000円 10000円・煌石+1 第十一の怪異・メリークリスマス なし 5000円 10000円・煌石+1 第十二の怪異・夕闇症候群 なし 5000円 10000円・煌石+1
https://w.atwiki.jp/kamikaze4u/pages/219.html
~後日譚~終わりの始まりメニュー 城ヶ崎「おやぁ?書庫に何かご用でしょうか~?」 今までのお話 魔物詳細 階層概要 サブ依頼